嫁、覚醒す。

狂気と凶器。姑が「認知症」を初めて武器にした日 『帰省サブスク解約戦争②』

みーぬ

前編までのあらすじ

2024年、ゴールデンウィーク。

一度は「帰省しない」と約束したはずの旦那ちゃんは、姑・すそこ様の「これが最後のゴルフになるかもしれないのに!」という「認知症」を盾にして植え付けられた罪悪感に屈してしまった…

しかし、介護経験者である私は、姑のその振る舞いに、ある強烈な「違和感」を密かに覚えていたんです。
彼女が「認知症」というカードを、これほどまでに悪意をもって使う理由…
その答えは、すべて一年前のあの忌まわしい出来事にも隠されていたんです。

第一章:家族会議という名の召集令状

時計の針を巻き戻してちょうど一年前へと遡ります。

昨年のGWに「みーぬの乱」が勃発してまもない約一週間後ほどのことだった。
姑すそこ様は、仕事中の旦那ちゃんに泣きながら電話をしてきたという。

姑すそこ
姑すそこ

「この私が認知症だと病院の先生に言われたんじゃーーー。
うわーん!!!!!!!
なんで私がこんな目にあうんじゃーーーーーーーーーー。
うわーん!!!!!!」

ちなみに…私は旦那ちゃんには心構えもしてほしかったこともあり、その前の帰省から彼にはその兆候をちゃんと伝えてたんだけどね。だから寝耳に水ということはなかったはずだけど・・・

どうやらお得意の聞き流すスルー力を発揮していたらしく、旦那ちゃんにはどこか他人事で、多分心には響いてなかったんだよね。
内容的にスルーするところじゃないと思うんだけど、まぁ現実逃避だろうね。

で、今回です。彼曰く、すそこ自身から言われてびっくりして心配だったからとか言い繕ってたけど、すそこがそう仕向けたのか、何がどうしてそういうことになったかはわからないけど、会社を休んで実家に帰るとか彼が言い出した。

みーぬ
みーぬ

は? あなたさぁ 休み返上して仕事してんのに、休みを急遽とってまで今帰る必要ある?
ていうか、そもそも休めんの? 
すぐにどうこうなる病気でもないし、慌てて帰る意味がわからないんですけど…? 
こんなんで帰ってたら、これから先も毎回帰ることになるよ?

私が伝えても旦那ちゃんはなんか要領を得ない。自分が心配だったから、とか誤魔化してたけど、おそらくすそこ様から強要されたんだろうなというのは容易に察しがついた。

結局、帰るということはもう既に決定事項にはなっていたので、ならば私は私でやりたいことがあるから一緒に帰るとすそこ様に伝えた。

父の介護で、認知症がもたらす未来の残酷さを知っている私だからこそ、今しかできない段階でいろいろと準備をしておきたかったんだよね。

みーぬ
みーぬ

今、思い返しても私ってえらくない? 笑

だって、あれだけ帰省したくなーい!!!って駄々をこねてた私が自ら帰る!って言ってるんだから。
私の責任感すごくない?って自画自賛したくなるわ、マジで

第二章:アカデミー女優と、鉄壁のブロック

しかし、姑は私が来ることを必死でなぜだか全力で阻止!
今までの「もっと会いに来て!!!」というスタンスはどこへやら。
今回だけは「嫁はくるな! 息子だけで来て!!」と。
彼女は、アカデミー女優顔負けの演技力で、私に泣きながら懇願してきた。

姑すそこ
姑すそこ

「みーぬちゃんがわたしのことを心配してきてくれるいうんは本当に心から嬉しいんよ。
私はあなたのことをほんまに娘じゃーって思ってるんよ。
だけど、悪いようにはとってほしくないんじゃけど、今回ばかりは血の繋がった家族だけで話さなければいけないことなんよ。

おかあさんが認知症じゃあ言われて、今後のことを家族だけで話す必要があるんよ。
だから今回だけはまこと1人だけでこっちに来させてくれないかなぁ? わかってくれるぅ?」

ぁあ、やっぱりあなたが呼びつけたわけね?
そう合点がいきながらも、私は全く折れなかった。

みーぬ
みーぬ

「私は別にその家族会議には参加するつもりはないです。
私は私で色々と準備したいことがあるので、私は行きます!」

そう宣言し、私は旦那ちゃんとともに戦いの地に赴いた。
鎌村家の未来を決める、重要な作戦会議だと信じて。

第三章:裏切りと、けなげな私

帰省当日。
私は言葉通り、家の「会議」には参加せず、一人車でドラッグストアや店を駆けずり回ってました。父の介護で役立った便利グッズなどを、姑のために買い揃えていたわけです。

けなげ〜。

そして、会議が終わったから戻っておいでと旦那ちゃんから連絡が入り、家に戻ると、何事もなかったかのようにしれ~っと私を受け入れる偽善義家族一同。でも、唯一ちょっとびっくりしたことが一点。いきなり、すそこが私へ謝罪を口にしたから。この時の経緯の詳細はこちらをご覧ください。

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とりあえず、詳しいことは聞けずじまいだったので、その日の夜、ホテルへ向かう車中で、夫の口から語られた「家族会議」の真相を聞いた私は驚愕の事実を知る。
それは、私の善意と覚悟を、根こそぎ踏みにじるものだったんです。

その場で、姑の認知症の「に」の字も出なかったという。
真の目的は、先日のGWに帰省しなかったことへの**「吊し上げ」と「嫁の悪口大会」**。

第四章:本当の恐怖と”製造者責任”への怒り

その事実を知った時、私を襲ったのは、単なる「嘘をつかれた」というショックではなかった。

みーぬ
みーぬ

あんたら、この先の未来は地獄しかないんですけど。
そんなどうでもいいくだらないことに執着して言うことを聞かせてる場合じゃないと思うんだけど?

医師がくれたはずの「準備をするための貴重な時間」を、くだらない復讐のために浪費している愚かさへの怒り。
そして、危機的状況を理解できない、危機感ゼロの男性陣の存在への、底知れぬ恐怖。

みーぬ
みーぬ

認知症をなめんな!!!!

認知症をなめくさってる考えも理解できなければ、正直あなたたち全員が地獄しかない未来を誰一人その危機感もないこともやばければ、それよりもたかだかGWに帰省しないというたったそれだけのくだらないことを糾弾して怒り狂って今後の約束を取りつけるためだけに、あなたはあの口実をつかってきたわけ?????

わかります?

私のこの絶望感。信じてたものがガラガラと音を立てて崩れていくこの感覚。

とにかく、マジでやばいんです。この家族。

怒りよりも、ほんと呆れちゃって。見限った、という感覚かな…。

私のやり場のない絶望と怒りの矛先は、最終的に、すべての元凶である姑・すそこ様にも向かいました。
「危機感のない男たち」というモンスターを生み出したのは、彼女自身。
今まで何一つさせずに、彼らを主体性のない自分では何も考えられない無力な大人にしてしまった。その「製造者責任」を、今こそ全うすべきなのに。
自分がいなくなった後の彼らのことをまず心配して、そこを真っ先に取り組むべきでしょ?
それなのに
自分の意思で采配が振るえる最後のチャンスに、彼女がいの一番にやったことといえば、連休に帰ってこなかった息子の吊し上げ…。

みーぬ
みーぬ

最後まで責任もてないんなら、今までも自分でなんだもかんでもやるんじゃないよ! 自分がいなくても、できるようにしとけよ!!!!

この日、私は義家族を完全に見限っちゃいました。
そして、自分の未来は、自分で守り抜くしかないと、静かに覚悟を決めたんです。

【次回予告】

トランプも真っ青の交渉術。私が「支配」に風穴を開けた日

絶望的な状況から、私が緻密な戦略で「半日の自由」を勝ち取るまでの、細かすぎる攻防戦のすべてを明かします。

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トランプも真っ青の交渉術。私が「支配」に風穴を開けた日 『帰省サブスク解約戦争シリーズ③』
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「これが最後のゴルフ」と泣きつかれ…一年前に勃発したGW帰省問題、再燃〜 『帰省サブスク解約戦争①』
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みーぬ
みーぬ
観察系記録ライター
義母との複雑な関係をきっかけに、 “家庭”という名の舞台に仕込まれた違和感を見逃さず、 観察・分析・記録を始めました。 このブログでは、 心を守るための言葉を綴っています。 最初は、誰にも言えない気持ちの吐き出し。 でも、記録しながら自分の感覚を取り戻し、 今は“自分で自分を守れる言葉”を紡いでいます。 私にとって「書くこと」は、 日々のズレや不安から自分を切り離す、小さなサバイバル術です
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