第3話:義実家で私がやった“現実的な認知症対策”
認知症って、特別なことをしなきゃいけない病気だと思われがちだけど、実際はその逆で――
生活の中の“ちょっとした工夫”の積み重ねが、いちばん効いたりする。

そもそも、認知症自体が、脳機能の低下によっておこる生活の障害で、日常生活に支障をきたすものだからね。できなくなっていることをサポートすることが大事なの。
これは、父のときに散々試行錯誤してきた私の実感でもあります。( *¯ ꒳¯*)
というわけで、「できることからコツコツと」の合言葉を胸に刻みながら、とにかく“現実的な対策”を持ち込む為に、私は来なくてもいいと言われた義実家にのりこんだのです。
正直、記憶があやしいすそこ様はお店を続けることはかなりリスキーだとは思うんだけど、それでも認知症を悪化させない為には続けてもらいたいところ。
だけど、現状で記憶障害がちらほら出始めてる今、受けた注文を忘れたり、同じことを何度も聞いたり、お金を貰ったことを忘れてまたもらおうとする可能性はかなり高い。
おつりも間違えたり、手順を忘れたり、味自体も変わるかもしれない。
中にはよくない噂を流す人だっているかもしれない。
でも、それでも認知症に進ませないためには、やっぱりお店の継続は欠かせない。
まぁ… 火を使うから火事の心配もあるし、できれば辞めてほしい気持ちがあるのは本音だけど、お店に異様な執着がある生きがいだと豪語するすそこ様だから、お店を辞めたら一気にボケるだろうからね。
話し相手がいることもそうだけど、やっぱり適度な緊張感というか、しっかりしなきゃ!って思う事が大事だと思うし。
でも、明らかに記憶障害が出始めてる現状があるということは、生活する上で何らかの対策をしなくちゃいけないわけで。
逆に言えば、些細な生活の工夫をちょっと入れれば同じような暮らしをしていけるということ。
私は、すそこ様から
・今、お店を続けていく上でどんな事がし辛くなってきたのか?
・今まではなんでもなかったことなのに、ちょっととまどってしまうことはなんなのか?
などをまず聞いた上で、考えながら色々と作っていく。

自分の独りよがりにならないように、すそこ様からの要望を聞きながら、「こんなんあったら助かるわぁ」と打ち合わせを繰り返しながら作りあげていく。


みーぬちゃん。これはええなぁ。物をよく忘れてしまうお母さんにはこれがあったら助かるわぁ

今何があるのかないかなどもこれで一目でわかるのでどうですか?
やらなきゃいけないこともわかるし。
マグネットになっていて、簡単に動かすこともできますよ

在庫管理とリマインダー: 認知症の兆候があるすそこ様にとっては、考えなくても視覚的に分かるし、把握もしやすいので、実用的でサポートできるものになってはず!
( *¯ ꒳¯*)✨ ←ドヤ顔
…まぁ 出来栄えは工作レベルでお恥ずかしいけど🫣
言い訳するなら、思いつきのままでやってますから(^◇^;)
いいのいいの。売り物でもなければ、個人レベルでやってるだけなんでね。
普段は必要なくても、頭が真っ白になった時のいざって時用のものだし。
さて、お店の方でも、現時点で何かお困りごとあります?
何か不安に思ってることはあります?

お店の計算がぱっとわかるようなもんがあるとええかなぁ
お釣りの計算とかがなぁ 間違えるわけにはいかんから
おかあさんも間違えたらあかんから、今は電卓を使ってやるんじゃけど、それでもわからんようになることがあるんよ。
特に、端数の小銭を出された時がなぁ・・



おつり早見表や商品価格表: お店を続けたい姑すそこ様のプライドを守りつつ、実務的なミスを防ぐためのサポートとしては優秀じゃないでしょうか? (`・∀・´)エッヘン!!
すそこ様もノッてきて

みーぬちゃん。おかあさんは、ここの台所に必ず毎日立つから、ここに絶対忘れたらいけないことが目に入るようにしたいんよ。


直接、ボードに書き込んでもいいし、書いたメモを貼ってもいいと思いますよ。
マグネットも取り外してから自由に文字が書けるようになっているので、その都度書いて消せますし。
これだけ作っておけば、しばらくは大丈夫だな・・・ 多分しばらくは持つはず・・・
と自分の健気さの感慨にふけっていると

みーぬちゃんは工作が得意なんじゃなぁ。
なんでこんなもんがつくれるん?
人には見かけによらずに隠された能力があるんやなぁー
って無邪気に聞いてきた。 …それ 褒めてないよね?(-_-;)
というか それよりも
… オイオイ。工作が得意とかの話じゃないでしょうよ・・・
認知症の父に悩まされて、いろいろやっては試して、試行錯誤してやったからでしょうよ・・・
最初からこんなもん作れるかいな!
そりゃあ 幼稚園と小学校の教員免許はもってるけども。

工作が得意な訳ではなくて・・・
お父さんの介護の時に、いろいろ作ってたんで・・・
何となく、こういうのがあったらいいかなって考えながら作ってみただけです

そう? おかあさんは、みーぬちゃんが工作を得意なんじゃからと思うよ。
そういう才能があったんじゃなぁ~

・・・ハイハイ。 能ある鷹は爪を隠すんですよ
それよりも
また、わたしが介護で苦労した事実をスルーしたわね・・・
ちなみに・・・
私が、せっせと準備していく中で、ウニ男さんやカツオくんの様子はというと・・・
特にウニ男さんは、「ふん」と鼻を鳴らして笑いながら、

何をやっとるんじゃぁ?
オーバーじゃなぁ。こんなもんいるんか?
あなたさぁ… デイケアやデイサービスに行ってて、認知症の人を散々見てんじゃないの?
逆に聞きたい。なんでわからんの?
うっすら殺意を覚えながらも、
(…これがどれだけ役に立つことなのか、わからないなら黙ってて)
と拳を握りながら心の中で毒ついて、無視です。無視無視。
やりあうだけ無駄なんで。
すそこ様にとっては、お店を続ける事が何より大切で、認知症を悪化させないために大事で重要なのかってことがわかってないんだよね。
それに、今まで通りのままじゃお店を続ける事が困難になっていく現実がまるでわかってないところが、ウニ男さんの残念なとこだわー。
さて、とりあえず やるべきことはやったので、次よ 次。
日常の対策を進めながら、もうひとつ避けて通れない現実の話へ。
家の財産を守るためにも、印鑑と通帳は誰名義になっているかや、管理はどうするの?なども話も詰めていく。
認知症になったら最悪、凍結されるかもだし、自分で管理もできなくなって大変なことになるから、今のうちにとにかく成年後見人を誰にするかを決めることが大事になってくるんでね。
お金のトラブルは確実に今後増えてくる。だからこそ判断能力があるうちに将来に向けての準備を最優先にしておきたいから。
すそこ様に誰にしますか? おにいちゃんならおにいちゃんで。おにいちゃんがようやらん、ということであれば第三者にすることもできますから、という話をしていったわけ。

今後、相続とかの手続きとかもあるし、専門の人に今からお願いしておくのもいいと思いますよ?
おにいちゃんが全てやるとなったら大変なんで・・・。
おかあさんはご近所の人たちとかお客さんたちとそういった話は出ませんか?
評判のいい人とか、みなさん知っていてお世話になっている人もいるかと思うんですけど

そんなん 聞いたこともないわ。 しらんわー。

こういうときにあなたご自慢の友達多いネットワークを活かすときなんじゃないの? いつもだけど、肝心な時に全く意味がない…。
ふぅ〜…。
ここで、重要なのは私の口から旦那ちゃんの名前はもちろんのこと、私の名前を絶対に出さないということ。
ついつい、一番頼りになる人間は内心では正直私だと思ってるんで 笑
よかれと思って、出しゃばりたくもなるんだけど、ここはぐッと堪えて前に出ないように気をつけなきゃね

やっぱり、みーぬちゃんはこの家の財産を狙っとるんじゃー!
この家を乗っ取られるーーーー!
私らのことを施設に追い出して好き勝手にされてしまうーーーー
まこともみーぬちゃんに取り込まれてしもうたーー
って大騒ぎされたらたまったもんじゃないし、好き好んでやってるわけでもないのに、言いがかりは勘弁してほしいんでね・・・

実際には言われてたけどね。
防犯カメラでばっちりLIVEで目撃しましたけどね
そして、ここからが精神的にMPを削られるところ。
ウニ男さんの施設入所について切り出していかないといけない。
今後、すそこ様がひどくなったら・・という仮定の話をしながらになるから、鬱モードで悲観されたら面倒なんだけど・・・ まぁ できる限り配慮した上ですすめていかなくちゃいけない。

おかあさんが、すぐにどうこうなるってことではないんですけど、
おかあさんの状態はまだまだ初期の初期の初期なんで、悪くならないように対策もしているんで大丈夫なんですけど・・・
ちなみに・・・
すそこ様はこれまでも、そして今現在においても(2026年2月現在)も、とにかく格好つけて、いまだにこんなことを言い続けてる。

そのときが来たらおとうさんと二人で施設に入るから。
でも、今はその時じゃない。まだまだおかあさんは大丈夫なんよ
次回は「施設に入る」と言いながら入る気ゼロの親たちとの攻防戦。
現実の話をしようとすると、なぜか罪悪感を植え付けられる不思議な構造を解剖します。
お楽しみに!
