【第2章】結婚式へ意気込む姑の執念|②ゲリラ来襲編

私の覚醒クロニクル 第2章:②ゲリラ来襲編
~新婚夫婦の『自由』が奪われるまで
布団と姑に疑念をもった日
それは、挙式まで1ヶ月前くらいのある日の早朝。
朝起きてスマホを見ると、すそこ様からの着信履歴がいくつも並んでいた。
そしてその直後──
着信。発信者:すそこ

あんたら、もう起きてるん? 今まで待っとったんよ。
いま、下におるから。
結婚式のことでみーぬちゃんに聞きたいことがあって電話をしとったけど、電話に出んから、それで来たんよ。
あんた、おかあさんは用があって電話をかけとるんだから、掛け直しをせなあかんよ。
それに、結婚式のことをあんまり教えてくれんから。
……は???
突然、家の下にいる姑&舅
まさかと思ったけど、
窓の外を覗くと──

本当に、きてるじゃん・・・。すそこ様と、ウニ男さんが手を振ってるわ。
う、うそでしょ? 怖すぎなんですけど。
何故、400キロ以上も離れた場所に住むあなた方がここに・・・?
来る頻度、多すぎだし。なんで、こんなにフットワーク軽いのさ、あなた方は…。
もう、なんか……すべてが衝撃すぎるんだけど。
- 事前連絡ゼロ。こっちの都合はお構いなし。
- いきなり早朝ゲリラ
- 「こっちは待っとったんよ」って早くも恩着せ
- なんか、嵩張るものチラ見えしてるけど、この前の話はいったい・・・?
- そして、なぜか“私が悪い”空気を出しまくってくるけど・・・

いや、いや、結婚式のこと、何も聞いてないって言うけど、わたし、説明してるよね?
私は、結婚式の段取りも、式のスタイルも、ちゃんと何度も伝えていたはず。
- 結婚式は北海道で挙式のみ。披露宴はしないけど、そのあとホテルのレストランは予約済み
- 式はナイトウエディングだから、夕方までは自由行動。レンタカーも予約済みなのでお好きにどうぞお過ごしください。
- 式の翌日まではロケーションフォト撮影もあるので、私達は別行動するが、その間も各自で観光プランも組めるように配慮ずみ。
- 3日目はゴルフを予約しています。
- その後は小樽へ移動して、1泊2日で観光します。
飛行機・レンタカー・ホテルも全部手配済みだと、説明してたよねーーー?
でも、それでも。
「何も聞いてない」
「説明が足りん」
「電話に出なかったあんたが悪い」
と、言葉はこんな直接的ではないものの、意味合い的に責め立てられるような圧を感じる。
一体、何を確認するために、こんなにも急ぐ必要があって、ここにいらっしゃるのですか?
私は、これ以上の情報は持ち合わせていませんけど
あなたたちは・・・

私のモヤポイント①電話に出ないから、と詰られる
すそこ様からの電話、確かに前日かかってきてた。
でも、私はシフト制のフルタイム勤務中で、職場にはスマホの持ち込みはできず、当たり前に勤務中に私用の電話には出られない。
着信に気づいたのは、夜20時を過ぎてから── しかも帰宅の電車の中だった。

家に着いたら21時過ぎるし、それからかけ直したら遅すぎるよな。
明日、ちゃんと折り返せばいっか。
私はなにも間違った判断はしてないし、むしろ、礼儀として自然な対応じゃないの? これ。
「昨日は仕事で出られなくてすみません。夜遅くなってから気づいたので、今日改めて連絡しようと思っていたんです」──その説明すら、させてもらえない・言えないような完全に、「言い訳する方が悪」みたいな空気がムンムンしてるのはなぜ?
ていうか、電話が繋がらないからといって、数時間でここに来ちゃうとか、その判断や行動力が常軌を逸してるというか・・
せめて2,3日は余裕をみてよ?
それからでしょ? 連絡つかないからそっちに行こうかなって判断するのは。
この行動の原動力…源はなに?
姑が結婚式に意気込む執念を感じる・・・
今後の未来も軽くみえてた・・
ていうか、あなた方は、これからもこうやって言い繕って、ウニ男に運転させて頻繁に来る気満々じゃないよね・・・?
(くらくらします。いや ゾッとします)
何より私が一番こわかったのは・・・ そう、その布団よ、布団。
私のモヤポイント②ホテルに泊まるって言ってませんでしたっけ?
彼らが乗ってきた車の後部座席には、ふっくらとした嵩張る物体──そう、布団が載っていたから。
私は今、自分の目でみてるものと、つい数か月前の記憶を交互に思い浮かべながら、事情が呑み込めずに混乱していると

あんたたちのところにはお客様用の布団なんかないじゃろ?
こっちから持ってきてあげたから、わたしたちのことは気にせんでええよ。
タオルも全部持ってきとるし、みーぬちゃんに負担はかけんよ。
明日には帰るから。
えっと…
なんかおしつけがましいけど・・・ それは まぁ とりあえずはおいとくけど。
まず、、、 日帰りではなくて、泊まることは前提なのね?
そして
すそこ様、あなた・・・ つい最近、こう豪語してたよね?

わたしらが、あんたらのところに行ったとしても
「家には泊まらずにホテルをとるからね」
自らすすんで、”お嫁さんに気を遣わせないようにわたしはそうするからね”って自分は物分かりのいい姑アピールしてたよね?

あまりにも堂々と悪気なく善意を前面にだされると何も言えないんだなと、このとき私は悟りを開きました・・・
正直ドン引きして、街で常識外れの人を見たら関わっちゃいけないと思って後ずさりしちゃうみたいな そんな感覚だけど。
あ、この人、言ったことを簡単にリセットする人間なんだ・・
話をすり替えて、自分から言い出して約束していたことでさえも、簡単に覆すんだ。
悪気なく“言ってなかったこと”にしれっと上書きできるタイプなんだ…と。
この人は信用できない人、って自分でラベルづけしてPRしてるようなもんだよ、それ。
信頼関係を築く上で大切な時期にも関わらず、この人はそんなことはお構いなしにマウントをすでにとりにきちゃってることが、何よりこわいのよ、私は。
結果的に、自分の信頼を失墜させるようなことをわざわざすることが意味不明で理解もできないし、(それ、得してるようで損してるから)
そもそも、する気もないことを、じゃあ、なんで言ったの?ってこれまた意味不明。
わかります? このこわさ。
わざとあえて言ったってことでしょ? 守る気もない約束を。わざわざ。
姑の性格からして、わざとではないことは考えにくいから。
私のモヤポイント③アポなしでも一切罪悪感なし。
しかも地味に嫌だったのが、アポなし訪問。
こちらの都合は一切全く考えてもいないところが自分中心すぎて怖すぎなのよ。
急に事前の連絡もなく来るって自分の親だっていやだわ、そんなの。
だけど、すそこ様はいつもこういう時に必ず言う言葉がある。

「家族なんじゃからええじゃろ。水くさい」
はーーーーーーーー?????
境界線の概念、あなた ぶっ壊れてますよ。
思いやる、とか 気遣う、とかそういった類は持ち合わせてないことは十分理解はできてるけど・・
まずはとにかく事前に連絡いれろやぁぁ(ꐦ°᷄д°᷅)
それに泊まる前提で行動し、ホテルに泊まるといった約束を反故にして、すでに布団まで持参して、「明日には帰るけぇ」って、既に“予定化”しちゃってるその思考やばすぎだから。
それに、私が連絡をしないから仕方がなく来ただとぉぉぉ??
なぜに地味に私のせいにして自分を正当化してんの?
まずは、こっちの都合を確認しなさいっつーの!
土曜日なんじゃから、家にいるはず
休みの日ならば普通に出かけてるかもしれない…とか頭をよぎりません?
そのくらいの配慮は、人として当たり前ですよ・・・
そして、そもそも土曜日は休みである、という前提の思い込みにもイライラする。
たまたま今日は、私は休みだったけど、仕事の時もあるからね?
シフト制の私だけでなくて、彼も休日出勤はざらにあるからね・・・
でも、すそこ様にはそんな言い訳は通用しない。
仮にそうだとしても
・そもそも休みじゃないって私は聞いてない。あんたらが何も教えてくれないから。
・休みじゃなくても構わんよ。わたしらは、あんたらの部屋で待ってるから。
そんな風にしれっと言えて、堂々と主のいない家に居座って、いろいろな所を見て回ってチェックしまくることをしちゃうのがすそこ様なんだけど。
いついかなる時も、主導権を握っているのはすそこ様
わたしたちのことなのに、選択権や決定権がむしろ姑側にあるのが、すそこ流。
すそこの支配スタイルがこの時すでに確立しちゃってた。
「私たちの許可を取る」必要はそもそもないと言わんばかりに、とにかくやりたい放題。
けれども、あくまでそうするのはあんたらが至らないから、こっちはそうするしかなかったんよ、的な被害者感を出してくるんだから、こっちはたまったもんじゃない・・
今回もそういう前提で、“もう泊まることになってますけど?”という空気が支配してた。
私:「……あの…ホテルに泊まるって話。あなたが言い出したんじゃなかったでしたっけ?」なんて、とてもじゃないけど言えない雰囲気。
あの場でそんなことを言ったら、“気が利かない嫁”認定確定だったから。
目には見えない圧という手の平で口を塞がれている感覚。
空気を読めばよむほどに詰むやつ。
これが、すそこ様のやり方なんよ・・・
あの時のわたし
あのときの私は、まだ「悪くとっちゃいけない」と思いこもうとしてた。
結婚するからには、この姑たちと付き合っていかなければいけないと覚悟をしてたのもあるけど、すそこ様のやり方がまた善意っぽく見える圧力なんで、愚痴がマジで言いにくい構造なんだよね・・・。
結局、マニピュレーター的な問題には辿り着くんだけど。
「いやな感じ」と思った私の直感と、「でも悪気じゃないかも」と打ち消す理性のそのせめぎあいで、どんどん思考がぐるぐるしてくる。

「私が気にしすぎ?…いやでも、これは普通じゃないよね?」
「なんか責められてる感じ…するよね?」
「でも私が悪かったのかも、電話をしなかったから…」
って、モヤと罪悪感がじわじわ侵食してくる。
今ならこう返すけどね
でも今のだったら、普通にこういえちゃう。

「あれぇ〜? どうされたんですか?
おかあさん、前に“ホテル取る”って仰ってましたよね?」
「あ、なるほど。今回は急でホテル取れなかっただけですよね?
じゃあ、私が取っておきますね」
「布団だと寝起きがつらいと思うので、ベッドの部屋を予約しときますね」
「遠慮しなくて大丈夫です。
お父さんが、足が悪くてしんどいですもんね?」
気遣いまでみせて、しれーっとポチッと予約しちゃう。
言い切る。
相手に主導権を渡さないんだから!
「やさしさっぽい善意の仮面」に惑わされない。
布団という名の“境界侵犯”は、序章にすぎなかった
ちなみに、この時はまだ結婚してないからね? わたしたち。
新居へ引っ越して、一緒に住んではいたものの、まだまだ籍は入ってない。
なのに、この姑の介入度は異常だわ。今から思い返すとね・・・
これが最初の「境界侵犯」の大布石!
このゲリラ訪問は、これから何年も続く“すそこの既成事実工作”の第一歩でもあるキーポイントだった。
あとから思えば──
この時点で、もう私の自由も主導権も、静かに奪われ始めていたんだなと思う。
そして、結婚式も新婚旅行もね。
結婚式だけでなく、新婚旅行の計画もとん挫
結局、北海道滞在中の5日間は、いつの間にか車を1台借りて、両家の家族みんなで家族旅行をする。そんなことになっていた。
私がそんなこと計画すると思う? 自らする訳ないっつーの。
はい、もちろん すそこ様の筋書きです。
詳細は、すそこファミリーによって乗っ取られていく「私たちの結婚式」編にてお送りします。
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