【第2章】姑ファミリーに奪われた新婚旅行──“お礼参りツアー”の衝撃|③結婚式&新婚旅行編

プロローグ
北海道の「水の教会で挙式」
私が大好きで憧れだった安藤建築の教会。幻想的で独創的で、あるがままの自然が切り取られたような空間の中で、水面に浮かぶ十字架。
水、光、緑、風に触れて包まれながら、あの「聖なる空間」で永遠の愛を誓い合う——はずだった。
いや、永遠の愛は誓ったんだけれどもぉぉぉ・・・・

非日常の世界を満喫するはずが
非日常どころか、主役はあっという間にすそこ様ファミリーに交代して私は脇役に。
北海道の余韻も、新婚旅行の夢も、儚く消え去って、いつの間にかリアルな嫁生活のぬかるみの沼へとズブズブと突入。
う。
あ、あしが抜けない。抜け出せない。
うわー。う、動けない。なんやこれは?と私は1人でもがきながらも、モヤモヤ。
…というのも、あのときの北海道は、“みーぬのため”という温度で始まっていたのが前提にあったんだよね。ここ、意外と盲点というか重要なポイントで。
旦那ちゃんにしてみれば「嫁の願いを叶えてあげた」──もうそれで十分だと思っていて、
だからこそ、私もなんだか思うところがあっても何も言えなくなってしまったから。
実際には、水の教会のナイトウェディング&北海道の大自然やお花畑でロケーションフォトして、ホテルも全室オールスイートのリゾナーレに滞在して、ってとても贅沢で最高文句なし。
今も素敵な思い出として私の中に存在もしてる。
だけど、どうしても その素敵な思い出と同時にボワって立ち上ってくるどす黒ーい嫌な記憶を無視することができない。
私からすれば、あのいい思い出があるからこそ、ほかのことについては目を瞑れていたし、我慢もできたんだけど、だからこそ余計にいい思い出を台無しにされた感が拭えないんだよね。
結婚式よりも新婚旅行こそが本命だったという個人的な思い入れもあったし、むしろ北海道を挙式に選んだ時点で挙式+新婚旅行はもはやセットだったからこそ、奪われた感が深いのかも。
つまりは、すそこ様が口を出した時点で、「夢の新婚旅行」は「すそこファミリーの乗っ取りツアー」に変貌しただけでなく、結果的には”これって新婚旅行なん?”というのが今回のちょっと長〜いお話です。
第一幕:姑の直談判で始まる「乗っ取り」
両家の顔合わせで、すそこ様は父にこうぶっ込んできた。

「私には親代わりの姉がおりまして──認知症にはなったけれど、どうしても結婚式に行きたいと言ってるんです。お世話になった姉の頼みを私はよぅ断れんのです。
姪が姉の面倒をみてくれるといって一緒に来てくれると言うのでご迷惑はおかけしません。どうか姉たちも参加させてもらえませんでしょうか?」
……は?
ちょいちょい、あなたは何を言い出してるの? 私たちには事前相談ゼロで? しかも何勝手に出演者を増やしてきてんの?
結婚式は、親ときょうだいまで、って約束していたはず。
でも、そう言われた父は私の立場も考えて断れるはずもない。
父が了承すると、すそこ様はさっきまでの嘘泣き演技から一転ウキウキでこう言い放つ。

「まぁ! これで両家揃って車一台で北海道旅行できるなんて楽しみですねぇ! 大型の車でも運転できる人間が何人もいますから頼もしいですねー」
……はい、乗っ取り完了。参加者にもう一人のすそこ様の姉もちゃっかりと追加されてました。(…なぜに?)
え? なんで、北海道滞在中、知らない者同士が一緒に行動するの? 絶対むりやん、トラブルの予感しかない…。
はー・・ 私の思い描くストーリーは夢物語 幻となるのでした。
そもそもの話
私がなぜ遠方でしようとしたかというと、理由は二つ。
ひとつは開催場所や、誰を呼ぶ呼ばない問題があったから、いっそのこと縁もゆかりもない場所でやってしまえばそういった問題を全てクリアできるからということ。
そして、もう一つは私の母の問題があったから。
長期入院してる母のことを必要以上に知られたくなかったのもあるし、勘のいい人ならすぐにわかるから、とやかく詮索されたくなかったし、中にはよく思わない人だっているからね。
だから特に相手側の親戚縁者を呼びたくなかった事もあって、親・きょうだいだけということにしたんだけどなー・・・
新婦である私の思いは結果的に蔑ろにされた格好になってるし、実際にすそこ様を主軸にした舞台になっていたわけです。
結婚式は親のためでもあると割り切って
でも、まぁ その時は、結婚式は親のためでもあるから従わざるを得ないな、と若干モヤモヤを抱えながらも受け入れてたんだよね。
いつの間にか姑が主役の話になってんな、とは心の中でつっこみながらも。
でも、結婚式だけ・・ ゴルフだけ一緒にすれば、私は、それぞれの家族がそれぞれに楽しめばいいやって当初は思ってただけに、何故に両家そろって?とか他にも相談もなくなぜに勝手に決められるんだろうか・・・ってほんと悩まされた…
実際には、姉ちゃんが私の立場を考えることもなく遠慮なくいやだ、といって断ってきたから両家で一台にはならずにすんだのはよかったけど。
「小さな子どももいて、しかも自閉症だから迷惑をかけることもあるし、自分たちだけで行きたいところもあるようなので」
と角が立たないように釈明するも、すそこ様は
「みんなで一緒に行った方が楽しいじゃろ。せっかく誘ってるのに。なんじゃあ」
と未練がましく不満たらたら。
「大きい車は今からだともうレンタカーの空きもないので一台は無理です」と言ってようやくしぶしぶ了承してくれたけど、じゃあ姉ちゃんたちの滞在中の旅費は自分が負担するといってきかない・・ (…なんで?)
着々とすそこ様による介入というか、侵略されていく私たちの結婚式プラン。
結婚式のこととか何も聞いてないし、聞きたいこともあるから、といってわざわざ、高速片道で4時間以上もかけて高齢夫婦が乗り込んでくるくらいの意気込みなんでね。
結婚式と新婚旅行の合間に義実家帰省という驚愕指令!
北海道から旅行継続は許されないと判明。
そもそも私は結婚式や親孝行の北海道ツアーが終わればそのまんま二人で北海道に滞在するつもりでいたんだよね。じゃないと、日程的にも余裕がなくなって、充実した新婚旅行が楽しめないから。
それがよ、それが、
北海道にすそこ様たちが帰ると同時に私たちも一緒に帰って、しかも翌日には義実家へ帰らねばならない、という話でしかもいつの間にか決定事項になっていたの。
う、うそでしょ????
な、なんでや?!
せっかく北海道にいるのに、何故にそこをわざわざ切り上げて、しかも翌日に地方都市の義実家に行かなければならぬわけ?!
しかも、どれだけ、どのくらいの時間や日数をそこで、奪われるかがめちゃくちゃ曖昧で解放時期不明。
ふぅ〜〜・・・😵💫
クラクラします。
おかげで、いつどこで解放されるかも謎で、現地に行くまで詳細が明かされないので、私はその後の新婚旅行の宿を事前に決めることもできずに、旅行中に翌日や当日のホテルをその場でとっていく、という雑な旅行を強いられることになるのです。。。
北海道に旅立つ前からもう波乱の予感しかないながらも、日々のバタバタ忙しさや引っ越しやらも重なって、あっという間にそのときを迎えました。
その時は、事実、すそこ様に振り回されてるとはいえ、まだまだ期待というか浮かれて私も調子にのっていたので、わくわくドキドキすっかり浮かれモードで北海道へと旅立ちました。
👁挙式前夜の悲劇──“ものもらいパニック”
本番を目前にして訪れた、まさかの大ピンチ。
なんと、北海道へ前乗りしていた挙式前日の夕方になって突然、瞼がドドドーン!と腫れあがる「ものもらい」を私が発症。
花嫁史上最大のブサ期に突入してしまったのです。

「いやぁぁぁぁ! こんな目でウェディングドレスなんてありえなーーーい!!!」
パニックになりながら薬局を探すも、ここはトマムリゾート。う。僻地・・・。
最寄りのコンビニですら車で30分以上…絶望的な立地。

──泣きたい。いや、もう泣いてる。
車窓からぶさいくで腫れあがった目を必死に凝らしながら車で探し回っても時間も時間でやっている薬局が見つからない。
ちーん・・・ このタイミングで薬局難民かよ。
いやいやいや。諦めるわけにはいかないから!!!!
結構車を走らせて、たぶん記憶は曖昧だけど、晩御飯を求めていたこともあったし、富良野市の方まで行ったんじゃないかなぁ・・・。
そして、ついについに!開いている薬局を発見。ドラッグストアを探すだけでこんなに大変な思いをするとは。いやはやびっくりだけど、とにかくよかったぁぁぁぁ~・・・
ようやく手に入れた目薬を用法用量ガン無視で(本当は駄目だけど)ぶっさしまくり、どうにか翌朝には“人間らしいまぶた”を取り戻すことができたのでした。
おそらくストレス由来、疲労由来…の免疫低下。
身体が、明日から起こるであろう様々なことに対しての拒否反応を起こしたのかも。「無理してるよ」って全力で訴えてきたサインだったのかもしれない…。
結果的に式当日は笑顔で臨めたものの、このエピソードは「夢の新婚旅行が悪夢に上書きされていく」序章だったのだと思うと、今も笑えて、そして少し震える。
そう言えば、すそこ様シスターズに、”そんなんはへそに塩を詰めて一晩寝りゃ治る”とあっけらんかんと言われた時は、思わず二度見してまじまじと見返しちゃった。
思いやる、とか気持ちに寄り添うとかそういった感情をどこかに忘れてきちゃってんのかね?
有名な迷信らしいけど、民間療法に呑気にすがる状況じゃないのよ、こっちは。
最悪の事態を想定して動かざるをえないこっちの気も知らないで、その無神経さが私の心をヒリヒリさせました。
第二幕:挙式から修学旅行へ
ものもらい事件も乗り越え、当日には結婚式会場で前撮りなどして私はすっかりご機嫌に。
憧れの「水の教会」で無事に式を挙げ、花束贈呈したら父は人前にも関わらずに号泣。
本来なら、北海道滞在中は幸せの余韻に浸れる幸せな時間
だったはず・・・ が
そんな感動的な式を終えてしまえば、私は鎌村家の一員として数えられ、さも当たり前に一緒の行動を求められることに。
・・・嫁という役割の現実に戻るの はやくね?
お父さんには、お姉ちゃんがいるでしょ、がすそこ様の言い分。
みーぬちゃんはこっち!といってわたしが、お父さんのもとに行くことすら許されない。
自分の環境がそうだからといって、世の中の姉ちゃんが頼りになる前提で考えるのがすそこ様の流儀。
それに姉妹というのは仲がいいのは当たり前という価値観しかないので、私が姉ちゃんと特段仲良くないというと、「なんで? なんでなん?」と答えるまでしつこく理由を聞き出そうとしてくるし。
”別に敵対している訳ではなくて、なんとなく好きじゃないから”といっても全く納得せずに、更に真相を聞き出そうとしてくる。相談に乗りたいとかではなくて、単に自分が納得したいがためだけに聞いてくるから無神経な人だなー・・・って思わずにはいられない。
人には言いたくないことだってあるのに・・・と思いながらも、なんで言えないの? 本音でおかあさんにはなんでも話してくれないとおかあさんは悲しい、といつの間にか自分が被害者モードになって私を精神的に追い詰めてくるから、さらにめんどくさいのよね。
あなたの長男ほどじゃないけど、うちの姉ちゃんも大概なんでね。うちのお父さんをほったらかしにして、自分たちのことしか考えられない姉ちゃん夫婦(現在は離婚)を本当に私は軽蔑してるんだけど、あんまり身内の悪口って言いたくないしね。
あ、悪口言っちゃった。失礼しました。
あー 今 悔やまれるのは、あれだったら最期にお父さんと2人で北海道を回りたかったなぁ…
だって、私という個人は鎌村家にはいらない存在なんだもん。みーぬ自体はいらなくて、単なる鎌村家の嫁という役割の存在が必要なだけ。見栄や建前しか考えてないから私でなくても誰でも構わないってのがみえみえだから。
けど現実は、そんなすそこ様の見栄や建前の為だけに翌日からは地獄の「班行動」を私は強いられるんだけどね。もはや、私はすそこ様の支配下です。
トマムリゾートにはいくつも朝食会場があるのに「はい、みんな一緒!」とすそこ様からの鎌村家メンバーに号令がかかる。当然テーブルも一緒。

──大人の修学旅行かっつーの。
新婚夫婦を二人にしてあげよう?
昨夜、式で号泣した父と娘をそっと過ごさせてあげよう?
そんな配慮は一切ございません。
「みーぬはもう鎌村家の人間」という空気を押しつけられ、鎌村家を何より優先することを結婚式後は堂々と態度に出してくるからね。
私の背景も、父との歴史も、完全にスルーされました。もちろん、ここだけじゃなくて、それからの人生においてもですけど。

第三幕:事件簿・姑ファミリーの珍道中
レンタカーむぎゅむぎゅ事件
私たちが前乗りで借りていたレンタカーは、すそこ様のひとことで消滅。
「いらんじゃろ。車は一台でええが」
結果、ぎゅうぎゅう詰めで知らんじいさん婆さんと肌スキンシップ旅に。
「荷物が多いと、車に入りきらないですけど、皆さんにスーツケースとか荷物の大きさや個数を確認をして貰えますか?」と事前に聞いても、
「大丈夫じゃろ。誰もそんな大荷物ではこんから。車は一台でええからね」
その答えがこれ。あなたのシスターズはスーツケースで参戦してますけど?
…おいおいおい、確認しましたよね? 私。
……これって何の罰ゲーム?
すそこ様はなぜに妥協という辞書がないんかなぁ~…
同じ行動をすることは構わんよ。もう諦めて開き直ってファミリーツアーだと割り切ってるから。だけど、車を分けて2台にすることがなぜに許されないのか?がどうにも腑に落ちない。
おそらく支配するのに必要不可欠なのかも、と邪推したりしちゃうわけよ。
ま、今なら、しれっとレンタカーを予約して初めから車を分けちゃうけど(笑)
当時はすそこ様の圧に完全平伏&完全屈服してましたから…。
私が油断しすぎてて、危機管理能力がなさすぎでした。反省点だなー。
空港待ち伏せ劇
父と姉ファミリーは朝の便。すそこ様ご一行は昼の便。
普通なら当日の結婚式に合流のはずが──

「お姉ちゃんに渡したいものがあるんよ。旅行中に使うお金はおかあさんが払うから、それを先に渡さんといかんからお姉ちゃんには空港の到着するところで待っとってもらって」
いやいやいや、到着時間もかなり違いますし、当日何時間後には会うのだからトマムでいいんじゃないんですか? 後で清算してもいいしと言っても、それじゃあお母さんの道理が通らないといって頑なに空港での待ち合わせを譲ってくれず。
姉ちゃんは千歳空港内でエンジョイすることも許されず、確か到着ロビーでずっと待たされたんじゃなかったかな…。記憶は曖昧だけど、まぁ… 姉ちゃんは姉ちゃんで自分が考えていたプランもあっただろうし、それも潰されて、数時間ベンチで待たされ続けて、姉ちゃんはイライラMAXで私にぶち切れしてきました。
結果的にいくら貰ったかは知らないけれど、もしたくさん貰っていたら、ただただうちの姉ちゃんが最悪ではあるけれど。
旦那ちゃんいわく、「あれ? 最後にいくらかかったか聞いて小樽でおかんが払ってたと思うけど」らしいので、最初にちょっと貰って、後で精算したのかもしれんけどね。
だとしたら、余計になんで最初に待ち合わせたん?!って余計に謎すぎるやろ。
・・・ていうか、私、最初からそうしたら?って言いましたよね?
私からするとそもそも何故にすそこ様が負担するのか意味不明で。
こちら側の言い分としてはしてもらう理由もないし、辞退しても逆に怒られるし、恩に着せられてるような居心地の悪さもある。
すそこ様はとかく自分の思い描いたストーリーにこだわりがあるというか、頑なに譲らないから、少しは相手の気持ち側に立ってほしいもんだけどね…。
そこで両家の間にというか、私にもヒエラルキーの差ができちゃってるから。
それに断る自由がないのもまた地獄なんでね。
結局、そのことで姉ちゃんはずっと文句を言い続けてきて、私と姉ちゃんが仲違いをするきっかけにもなってますから・・
小樽ホテル事件簿
チェックイン編:ダブルベッドの嫌味
私自身は世代も違うから石原裕次郎氏には興味ゼロだけど、ばあさんたちが喜ぶと思って選んだ小樽。ガラス工房もあるしね。海鮮もおいしいし。
そんな小樽滞在で、私はホテルの予約ミスを犯してしまい、ツインがダブルになっていた痛恨の凡ミス。
申し訳ない気持ちでいっぱいだったのに、そこへすそこ様の厭味が追い打ちをかけてくるんです。

(ちょっと薄ら笑いしながら)新婚さんはええかもしれんけどなぁ。
私らええ歳をしたもんはかなわんでぇ。好き好んでくっついて寝とうないわ。
私らは、まぁ我慢できるけど、図体の大きい男二人は、一緒に寝られないんで、なんとかしてもらわんと困るんやけどねぇ?
ホテル側も困惑しながらも、強引なすそこ様の圧におされまくって、ツインの部屋をひとつ頂けることに。
(ホテルスタッフの方々・・ ごめんなさーい( ;∀;) 貴重な部屋を)
……それにしても、私のミスだって言って詫びてるにも関わらず容赦がない。
私が、わざわざダブルを予約したかのような物言いに聞こえるんですけど。
その言葉のチョイス。
私があなたの立場なら本人には「気にしないで」って言うけどな。
チェックアウト編:温泉10時理論&ちゃっかり朝食
翌朝のすそこ様&シスターズが、私にちゃーんと聞こえるように、わざとらしく大きな声でその会話を繰り広げてきます。
「大浴場が温泉じゃあいうて楽しみにしとったんに、お風呂が夜の10時までだったから入れんかったなぁ~。それじゃあ意味ないよなぁ~。普通じゃありえんよなぁ~。」

……は?どこのホテルが夜10時で大浴場を閉めるんですか?
しかも、ここのホテルの売りは大浴場ですけど?
確認ゼロの思い込みと決めつけで被害者アピールしてますけど、あなた方は何を仰っているの?
10時=夜の10時? ということですか?
そもそもちゃんと翌朝10時ってそこら中に表示されてましたけど?
この一族の思考の癖の強さにおぞましさといったら…。
10時と耳で聞いて、翌朝の10時の訳がない→それじゃ夜の10時だ!という理屈の思考回路なんだろうけど
思い込む前に、まずは聞けっ! その前に自分たちの目でちゃんと確認しろ!つーのっ。
さらに、前もって「朝市に行くからホテルの朝食はなしにしてます」と伝えて、確か時間と待ち合わせ場所を伝えていたのに一向に現れないすそこ様ご一同。
カツオは現れたので、ちゃんと伝えていた証拠だと思うのよね。
しかも、カツオとウニ男は同室だったから、別行動することにそもそも疑問もあるんだけど。
すそこ様へいくら電話をかけてもつながらない。ようやくつながったかと思うと、ホテルの朝食を食らっているとおっしゃる・・・。
「海鮮丼が自分でつくれるんよー♪♪♪ あんたらも早くおいで」
まさかの当然のように予約していない朝食会場へ直行していたすそこ夫婦&すそこシスターズ。予約がない!と文句を言いながらも、ちゃっかり現金払いして、海鮮丼を満喫して超ご機嫌モードでした。
──被害者顔からのちゃっかり満喫。これぞすそこ一族の真骨頂。
いつも被害者アピールをしながらも、ちゃんと自分の得になるように動いているのは偶然ではないな…
というのも、トマムリゾートでは「はい、みんな一緒!」と毎日強制的に同じテーブルでの朝食を求めてきたわりに、
小樽では、待ち合わせもなく勝手にホテル内で自分らだけ朝食を食らってんだから。
これじゃ、道理や理屈が成り立ってない。矛盾してるでしょ、やってることが。
なのに「朝食をつけてないなんて気が利かないわね」とでも言いたげな雰囲気まで漂わせてくるんだから。
──ほんと、やってられない。
回想:そういえばトマムでも…
この時ふと思い出したのが、トマムでの一幕。
夏のトマムは凄い人気でほぼ満室状態。私たちは結婚式のために、何とか無理を言って急遽部屋を押さえてもらえたんだけど──
「ホテル内は中国語しか聞こえてこんなぁ、落ち着かんわ」
と、わざわざ口にする。
自分たちの都合や感覚だけで、周りの雰囲気を壊す。
小樽での理不尽な文句とあわせて、私はこの一族に対して軽蔑のスイッチがカチリと入っちゃいました。
市場や食事は観光名所じゃなきゃ嫌!というツアー客
私は、当時 ありきたりのガイドブックに載ってるようなところは飽き飽きとしていたこともあって、穴場なところが好きだったんだよね。観光市場はぼったくられてるような感覚もあったし。
だから、以前行ったことがあった小樽の市場や食堂か、お寿司屋さんに行きたかったんだけど、食堂は遠いと言って却下され、立ち寄った市場をすそこシスターズが「ここはハエも飛んでるし汚らしい」といって食事することも拒否してくる始末。
で、るるぶ片手に「初日に食べた札幌の二条市場がいい!」と言って、そこまで食事を我慢する羽目にもなって…。
…だったら、あなた方だけで旅を堪能すればよろしいのに。 私が選ぶところはお気に召さないようなんで、と心の中で1人モヤモヤ。
私はその市場で、贈答品の海産物をいくつか注文したんだけど、めちゃめちゃ大量の新鮮な海産物が届いたといって喜ばれました。腹を壊したという話は当然聞こえてきませんでしたけどね。
魚を売っている市場はハエがいるのが当たり前では? 私がおかしいの?
それについ最近、テレビをたまたま見てたら、その行きたかった食堂が出ててビックリ! 地元の漁師さんがおすすめの食堂、ってやってて、私は思わずガッツポーズだよ。
絶対、こっちでしょ。行くなら。
第四幕:義実家への強制送還
北海道で式と接待旅行をてんてこ舞いしながら、ようやく終えた私たち。
本来なら、ここからが「二人の新婚旅行」ーーー
…のはずが
現実は──飛行機を降りた数時間後、荷物も解かずに義実家へ直行することに。

なぜなんだぁぁぁ・・・・・・ (号泣)
サービスエリアで撮った写真の時刻が、その異常さを物語ってて、改めてそのスマホに保存されてた写真を見返した私は思わずその事実に身震いしちゃいました。 ぶるぶるぶる🥶
寝る間すら惜しんでまで、なぜ義実家へ?
今、思い返すと当時は義実家には必ず車で帰ってたんだよね。
そこが今にして思うと間違ってたなー、と思うところでもあるけど。
荷物を持ち歩いたり、移動するのに面倒だから車で移動すれば楽だな、と当時は思っちゃったからなんだけど、車がなければ逆にもっと自由に動けたし、旅先でレンタカーを乗り継いでもよかったわけだからね 反省反省。
もう、この時のことは記憶が曖昧でほぼ覚えてはないし、多分切なすぎて記憶を抹消したのかもだけど、事実あったことが真実なんでね。
恐らく、翌日に帰ってこい、という帰還命令に対して、車で帰るから深夜に出発したんだろうなぁ…と思う。旦那ちゃんは渋滞が嫌いだから必ず夜に出るのよね。
多分真相はそんなところだと思うんだけど、で 早朝に着いて昼まで寝る羽目になってたのかなぁ たしか。
でも、私の記憶ではその時に、急いだり出かけるそぶりを全く義実家もみせていなくて、やたらと無意味にダラダラ過ごしていて、余計に私は不信感でいっぱいになりながらも、急かすこともできずに、理由もわからず、ただ流されるしかなかったんだよね。
写真を見ても、すごくのんびりして呑気な様子がうつってるから。。。
結局、貴重な結婚式と新婚旅行で過ごすはずだった限られた時間のうち、二日間も強制的に奪われました。
第五幕:驚愕の理由──“お礼参り”
で、肝心の帰省させられたその理由とは何か?
ここまで、引っ張ってきましたが・・・
その驚愕な理由はいまだに過去最高に理不尽さを感じたことでもあります。

「結婚式に参列してくれた姉たちに、お礼を言いに行くんよ」
……は?
頼んで来てもらったわけでもないのに?
すそこ様が勝手に無理くりねじ込み、父に直談判して参列させただけなのに?
なのに、なぜ私たちが新婚旅行よりも先に“お礼参り”を強制されるのですか?
ていうか、それ… 正月にやるやつでしょ?
しかも、北海道旅行を中断させてまで、最初から仕込むほどのもの…? しかも翌日に?!
どうしてもやる必要があるのなら、全てが終わった後に、土日を潰してでも行きましたけど?
それを、なぜ、この日にちでなければならなかったのか・・・。
やるならやるで、せめて1日で終わらせろや!!
姑すそこ様の「善意」と「正義」の皮をかぶった、完璧な支配。
一体誰に対する見栄なの?
私の夢だった新婚旅行はこんなくだらない理由で儚く砕け散ったのでした。

今、こうして振り返ってみてみると、全ては後の長期連休の奪取につながる布石だったんだよなーと思わずにはいられない。
強制送還→“お礼参り”という流れは、義実家の「当たり前ルール」既成事実化のはじまりでした。
エピローグ:奪われた宝物
新婚旅行は、私にとって「人生の宝物」になるはずで、計画を立てる時間も、その日を夢見る時間も、全部が愛おしい宝物になるくらいに大切なもので、長年ずーーーーっと楽しみにしていた特別な特別なイベント。
それが いざ宝箱を開けてみたら、中身はからっぽ。
だけど実際にはからっぽではなくて、その中には姑の仕掛けた罠が潜んでいた訳で。
罠の仕掛けにひっかかって抜け出すこともできなかったわけですよ・・・
この無念さ、非情さ、分かってくれる人はきっとたくさんいるはず。
私はこの恨みを忘れたくても、昇華させたくてもやっぱりこうして言葉にしていくと、まだまだ根にもってるんだなぁ、って思い知らされちゃうけど…
新婚旅行を台無しにされ、その後の長期連休もすべて帰省に奪われ続けてきてる身の上なんでね。
まだまだ修行が足らんとはいえ、この時の経験があったからこそ、自分自身をもっと大切にしてもいいんだ、っていう必要性がわかるってもんです。
実際に、新婚旅行は、地方都市がスタート地点になってしまった事もあり、車で炎天下の8月に本州をいろいろとまわることになったんだけど、もうそう動かざるしかなかったから割り切って、それなりに楽しんだよ、もちろん。
ただ、新婚旅行じゃなかったな、って話なだけで。
最期に立ち寄った伊勢神宮。私は完全に熱中症になり、喉もカラカラで頭もズキズキ。身体はフラフラ。御正宮の階段を上がることもできず、手を合わせることもできずに息も絶え絶えに下から恨めしく見上げるのみ。。。
せつなぁ〜・・・
ちなみに、会社へ行った際に、北海道土産を渡しながら、真っ黒に黒焦げになった私の姿を見て
「北海道に行ったのに、なんでそんな焦げてんの?」って総ツッコミをくらいました。
あとがき:原因自分論とはいえども
種を蒔いたのは姑だけど、旦那ちゃんが犯していた罪
旦那ちゃんには、水の教会で結婚式もさせてもらった。
勤続褒賞で頂いた旅行に何回か連れて行ってもらってる。
日々も優しいし、私を自由にさせてもくれてる。感謝もしてるけど、それとこれとはこの話は別なのよ。残念だから。
彼がちゃんと筋を通して、すそこ様へ断ればいいだけの話だったのだから。
別に親不孝でもなんでもないのに。
シスターズを参加させたいと言ってきた時も

「ちょっとまって。おかん。俺たちもそれは聞いてないよ? それに、今回は親ときょうだいだけ、って話だったろ? 話が違うよ。」
と言うこともなく、ただただ傍観。

「北海道に俺たちはそのまんま滞在して、新婚旅行をするから実家には帰れないよ。
おかんの親族に挨拶をしなきゃいけないということなら、それは正月に帰った時にすればいいだろ? 俺たちは遠方に住んでいるんだから、別に無礼でもなんでもないよ。
納得できないんなら、土日を使ってでも帰るからその時でいいだろ?
俺たちには、休みも無限にある訳じゃないから休みも限られてる。
その中で、結婚式や新婚旅行は一生に一度のことなんだから、俺たちのことをまずは尊重してもらえない?」
…こう言えばよかっただけじゃね?
沈黙や傍観が支配を助長することになるんだよ、旦那ちゃん。