「帰省という名の強制送還」〜罪悪感と布団とゴルフと〜

みーぬ

「長期連休=義実家」になった理由、冷静に振り返ってみた

うちの長期連休――
GW・お盆・年末年始。例外なく、ずーっと義実家に帰省してます。(コロナ禍以外ね)
気がつけば“当たり前”になってるけど、思い返すと…その始まりは、けっこう巧妙でした。

義実家まで高速使って休憩なしでも4時間越え。
結構な負担もかかるし、毎回の帰省を求めるには「?」疑問を持つのは当たり前の感覚。
なのに「なぜこうなった…?」っていう、その経緯です。


布団とともに、突撃してきた義両親

結婚した後の最初のGW。
私には何の相談もなく、義両親が車でやってきました。しかも、布団を積んで。

「あんたらのとこにはお客様用の布団なんてないだろうから、持ってきてあげてるからね。気を遣わんでええんよ」

…いや、いやいやいや。
布団の有無の前に、なんで勝手にGWに来てんの?
わたしたち、新婚夫婦のはじめてのGWなんですけど?

しかもこれ、初めてではなく2年目にも関わらず既に2年連続3回目の出動。
もはや常連で恒例行事化してるやん。

言ってたことと違くない? ”ホテルとる発言”の真相


後部座席にかさばるものを最初に見たのは、結婚式前の両家の挨拶にと高齢夫婦が車に乗ってやってきたときのこと。
ん、んん???
1ヶ月前に姑が私に直接言ってたセリフが私の脳裏に浮かびまくる。

姑すそこ
姑すそこ

「私たちがあんたらのところに泊まるときはホテルをとるから。
お嫁さんに苦労はかけさせたくないんよ」

んー・・・ ん。
まだ、わたしたちは新居に住んでいなくて、確かにまだ旦那ちゃんの一人暮らし用の1Kにはいる。。。 あれって新居のことを言ってた?のか。。。?
けど、逆にこんなくそ狭い1Kに寝泊りしようっていうんだから、そっちのが怖い。
しかも、ありえないのは、私までそこに一緒に寝泊りさせられたってことよ…。
私が実家に帰ろうとしたら姑が「みーぬちゃんも一緒に泊まれがええが?」
・・・冗談でしょ。
なんで、たいして知らないじいさんとばあさんと肌と肌を触れ合って川の字で寝なければいけないんですか?
結局強引な姑の誘いによって泊まる羽目になって、まぁ・・・ ちょっと私は辱めを受けたりとかもしたんですけど まぁ それはまた後日にでも。

で、まぁ そんなことがあったわずか、1か月? 2か月後だったか、
今度は、ここは、完璧なサプライズ来襲!! 
突如 マジで事前になんの連絡もなく突然早朝に押しかけられる・・・

おいおいおいおい、早朝になぜ、400㎞以上の物理的距離があるあなたたちがここにいるのですか?

姑すそこ
姑すそこ

「もっと早く着いたんじゃけど、まだあんたらが寝てると思って、この時間になるまで待ってたんよ」

・・・しかも、なんか恩着せがましいし。
ていうか、今日は土曜日だけど仕事は休みじゃないからね??
私はたまたま今日はシフトで仕事が休みだったけど、あなた方はどういうおつもりで?

私は、怒りとかそんな感情よりも、もう戸惑いとか恐怖とかそういった感情に近かったかも。
常識が通じないこの人たちは地球人ですか?
しかも、車の中にちらっと姿をみせている後部座席に載っているそのかさばったものはなんですか?

姑すそこ
姑すそこ

「お客様布団なんて持ってないだろうから、もってきてあげたからね。」

「みーぬちゃんに結婚式のことで聞きたいことがあったら電話を昨日からしとるんだけど、あんた電話にでんけぇ。

それで直接聞いたらいいかと思って来たんよ。

あんた、電話をお母さんがかけるんは用があるからかけとるんだから折り返ししなあかんよ」

・・・はぁ すいません。 

ていうかなんで私が謝らされてるの? 
電話に気づいたのは仕事が終わって電車の中。
21時過ぎにかけるのはよくないと思って遠慮して今日かけようと思っていたんですけどね? 
仕事中に電話をしてくるとか、出れるわけもないのに、そもそも今日たまたま休みだったけど、この人わたしのことなんだと思ってるんだ?

ていうかーーーーーーーーーー!

 予告編と本編が全然違いますよね??????
”え? ホテルをとるって仰っていませんでしたか?”…なんてツッコミもできないほどの圧とそんなことなんて言ってませんけど? 的な白々しさが怖すぎるんですけど。


しかも「あんたらのところにはお客様布団なんて気の利いたものはないでしょ? わたしはそういうことにも気が回る人だから布団は持ってきてるからね、気をつかわなくていいから!」とむしろ気遣いのできる姑感を出してくるところが、マジでモヤモヤするんですけど・・・。

というのが初めて姑と顔を合わせてからわずか2.3か月の間にありました。
しかも、これまだ結婚前ですからね?

いやな予感はしていたものの、その後の結婚式のくだりとかお盆のこととかももちろんいろいろあって。
で、正月はまぁ帰るものかと思って帰省したものの、2.3日で済む訳もなく5.6日間は滞在を当たり前に強要された。(これが今後のベースになってしまう)
そして、その数か月後のGW。冒頭に話が戻る訳です。


「ゴルフと罪悪感の合わせ技」

GW突撃訪問が定番化しつつあったある日、姑から電話がかかってきました。
(当時はけっこうよくかかってきてました。主に私にだけ)

「まーくんはゴルフがほんまに好きなんよ。
でも今全然行けとらんのやろ?
あの子はほんまにゴルフが好きじゃからさせてあげたいんよね」

「みーぬちゃんにはわからんと思うけど、あんたはゴルフをせんからなぁ」

「そっちはゴルフ代が高いからなぁ。おかあさんたちがそっちに行ってもゴルフができんから。」

「こっちに来れば安くゴルフができるんじゃけど。」

「今の季節はゴルフをするんに一番ええ季節なんよ。」


「こっちは安いし、陽気もええんよ」

表面はやわらかめのセリフだけど、
中身はしっかり罪悪感を植え付ける追い込み型

誘導×圧×感情操作の詰め合わせコンボ。

言い方には一応配慮がある“風”だけど、罪悪感で私からYESを言わせる
こちらが「うん」と言わざるを得ない空気を完璧に作ってくる。

姑すそこ
姑すそこ

なぁ。GWはこっちに帰ってこん?
そうせられー。うん、それがええわ。こっちに帰っておいで。

はい、来ました。罪悪感ミルフィーユ仕立て。
まず一段目は息子を想う母の顔で情に訴えて、お次は「あなたがやらないから」で更に私の罪悪感を誘い、最後は気候とコスパで罪悪感の層を重ねる。
・・・これをね。旦那ちゃんに言うんじゃなくて、私に言うところがポイントなのよ。

夫は「いいの?」って聞いてきたけど…

うん。
聞かれたけど、選択肢は実質“YES”しかなかったやつ。
しかも本人ちょっとウキウキしてるし。
悪気がないだけに、なんか無性にそのプニプニしたほっぺたのお肉を強めにギュウウウウウってつまみたくなる。

**「私がOKすれば、自動的にゴルフができる」**って思ってる感じ、
ちょっと顔に出てましたよ、旦那ちゃん。


そしていつの間にか「帰省=当たり前」に

その後は、GWまでもが帰省の仲間入りに。
ついには「帰ること」が定番にすり替わった。

いつの間にか「連休に帰ってきて、家族でゴルフをするんは鎌村家のルールじゃから!」にすり替えられてるし。
予定を作ることさえ許されない空気は前からあったものの、既成事実になったことで、すそこ様は暴君になってやりたい放題。

いつも帰ってきてくれてほんまにありがとうね、あんたたちにもあんたたちの生活があるのに…みたいな感謝の言葉とまでは言わないけど、そういう想いが伝わっていたら、まだ私も救われていたし、そう信じたい部分もあったから何とか我慢できてた。

…けど、感謝どころか「まだ足りない!! あんたたちは冷たい!!」とどんどん要求がエスカレートしていくすそこ様の暴君さに私の限界スイッチが入っちゃったんだよね。

あまりの報われさにだんだん私もしんどくなってきて。
心も体も、“義実家の行事”にあわせることに疲れてきた。

何より自分らしさも消えていって、言葉もすらすら出てこなくって、ユーモアひとつも言えないような思考停止してるかのような感覚になってるのが何よりやばいよなー・・・なんて思ってた頃、世の中はコロナ禍になった。


初めての「断りチャレンジ」とその代償

コロナの影響もまだ少し残っていた時期。
コロナ禍のおかげでしばらく帰らずにすんでいたので、まだまだこの手が使えるかと
思い、どちらにもとれるような、今は無理に帰らなくてもいつでも会えますからね的な雰囲気でやんわり伝えたLINE。

義兄の参戦:カツオの情に訴える圧

LINEから少しして、突如、珍しい人から旦那ちゃんのスマホに電話が鳴った。
発信者:カツオ。

開口一番、「おまえ、帰らんということかーーーーーーーーーーーーーーーーー」

「お袋が泣いてるぞ!!」
「帰らんってどういうことや?!」

…正直、義兄は情に厚いタイプでもなければ、
人の気持ちに寄り添うようなキャラでもない。
偏屈・わがまま・自己中心的。気まぐれにキレるクセのある人。

でも、そういう人に限って、
都合のいいときだけ「家族なんじゃから」を使ってくるんですよね。

そして今回は、母親とタッグを組んでこちらを責める側にまわった。
私は、すっとぼけて「えー? そんなこと一言も言ってないですよ? そんな風にとられるなんて思わなかったです。ごめんなさい。勘違いさせるような言い方をしてしまって。
今度の連休は帰るつもりでいましたよ」

ちっ。気持ちを察して作戦はやっぱり無理でした。
結局、この一件で『一度でも断ろうとすれば、家族総出で潰しにかかってくる』という恐怖が、妄想ではなくて現実のことであるということはわかったのは収穫だったかも。
この時には、私も精神的に強くなっていたので、コロナ禍以降の帰省については素直に帰るだけではなく、私がいろいろと作戦をくりだしていくのでした。

そして記憶は、すり替えられる

姑すそこ様は、都合よく記憶をすり替えていたことが判明しました。
「あんたたちの方から帰ってくれよったんじゃがー!!!」

GWにまつわる経緯を時系列にそって伝えると

「おかあさんがそんな姑根性を出すわけがない!!!!」

だそうです。裁判長!

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みーぬ
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観察系記録ライター
義母との複雑な関係をきっかけに、 “家庭”という名の舞台に仕込まれた違和感を見逃さず、 観察・分析・記録を始めました。 このブログでは、 心を守るための言葉を綴っています。 最初は、誰にも言えない気持ちの吐き出し。 でも、記録しながら自分の感覚を取り戻し、 今は“自分で自分を守れる言葉”を紡いでいます。 私にとって「書くこと」は、 日々のズレや不安から自分を切り離す、小さなサバイバル術です

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