第11話:『たった一行』、着弾。——事務連絡に埋まっていたもの
前回の締めで「次回、ようやくあの『たった一行』の話です」と予告しました が、
その一行にたどり着く前に、6月末に発生した事変から記録させてください。ここを飛ばすと、7月のやりとりの温度が伝わりません<(_ _)>
6月28日、5分で4コール
その日わたしたちは、インドアのゴルフ練習場にいまして、土曜日の午後だったので混雑していたこともあり、貴重な1時間枠の中でそれぞれ練習に集中!

14時23分、すそこ様から着信。 14時27分、カツオくんから着信。 14時27分、カツオくんからの着信が切れたと同時に、ウニ男さんから着信。 14時28分、ウニ男さん、再び。
5分間で、三者から4連射。
留守電、なし。メッセージ、なし。 とにかく、圧だけで攻め続けてくる鎌村家お得意のこの戦法。
(この一族の電話文化の解剖は→「平日の昼間に電話をかけてくる義家族の正体」)
なお練習はここで実質終了しました。連続着信以降、動揺のシャンク連発!! わたしの1時間枠を返してほしい( ;∀;)
でも、いつものことすぎて、もはやわたしは動じてません 笑 うちの義実家は、留守電もメッセージも入れず、出るまで電話を鳴らさないと気が済まない一族なので。
うっっっわっっ。きたーーーーーーー ぎゃーーーーーーーーーーー とは思います。 めんどくさ・・・ とも思っちゃいます。
だけど、昔みたいに精神的に追いつめられたり、罪悪感は持たなくなったことが何よりわたしの成長かなって思うから。
着信の時刻と顔ぶれを並べると、あの家の動きが透けて見えますから。当ラボの推理はこう。☟
・14:23 まずすそこ様が、わたしにかける。出ない
・14:27 すそこ様、カツオくんに「あんたがかけて。お母さんからかけても、あの嫁は電話に出ん!」と依頼。カツオくん、わたしと、たぶん一緒にいるであろうだんなちゃんにかける。出ない。
・14:27~28 しびれを切らしたウニ男さんが「わしがかける!」と参戦。わたしに2連続。
出ない嫁ひとりを落とすために、家族総動員のリレー。連携プレーだけは、いつも見事なんですよ。
そしてこれと並行して、だんなちゃんのスマホにも連続着信が始まります。だんなちゃんは怖気付いて折り返しちゃうんだけど。 折り返し先はカツオくん。ちなみに時刻は15時2分。
わたしたちの練習枠(14時〜15時)が終わった、その直後にかけなおしてました。
枠が終わるまでは出ないけど、終わったら即かける。しつけられてるなぁ~…(いや、恐れてるだけ?かも)

で、つながった第一声が、こう。
「ごめんって。電話に出れんくって。なんだった?」
……着信は14時26分、折り返しは15時2分。36分後の折り返しなのに、謝罪から入らされてる。鎌村家の応答SLA、「即時」一択なんです。36分は遅延、遅延は謝罪案件。
なんで? あなた、家族内でなにか契約上の約束でもしてんの? それ、同意しちゃったらおわりのやつ・・・ 謝るってそういうことだよ
で、三者総出・4連射の緊急案件。その用件はというと——
「キーファインダーをどこで買ったか教えてくれ!!」
キーファインダー。 以前わたしが用意した、鍵とか財布とかカバンとか、なくした物を音で鳴らして見つけてくれる小さい機械です。AirTagとはちょっと違うけど、まぁ でも趣旨は似たようなもんです。iPhoneで探すというよりはリモコンで音を鳴らして場所をお知らせするものです。 話を聞くと、どうやらリモコンの電池が切れたので、電池交換のためにお店へ持って行ったら——探すリモコン本体をなくした、と。
探し物を探すための道具を、探していました(=_=)
笑い話っぽく書いちゃいましたけど💧 実は、本人たちにとっては一大事だった、ってことはわたしにはわかるんで、まぁ 家族総出で4連続着信になる気持ちも まぁ・・百歩譲ってわかるかも。 でも、ここまで執着するのも、「物を探す」があの家の日常になっていて、その道具が生活必需品になっている証拠なんで、ちょっとやっぱり状況は日に日に悪化してんだな、と痛感。
で、わたしの内心。 「どこで買ったか」って、あれ、店頭で見たことあります? 通販に決まってんだろーが(真顔)。
口から出た方はこう。 「Amazonで買ってるよ。新しいのを買って送るね」。
以上、切り上げ……といきたかったんですが。 だんなちゃんが「みーぬに確認して折り返す」と一旦電話を切ってるし。 なんでや? そこで答えておけばそれですんだのに・・・と思っていたら、案の定折り返しをすると、カツオくんから途中でなぜか、すそこ様に電話が代わられてました。そして第一声。
「あんたら、元気にしとるんかっっ?!」
用件はキーファインダーだったはず。 それはそれで本人たちにとっては重要案件だったはずではあるけど、物探しの緊急連絡に便乗して、圧がひとつ、無料でついてくる。 この日、こちらはちゃんと電話に出て、用件に対応して、品物まで手配している——のに。 とりあえず、電話をしないわたしたちは重罪。親不孝者だと罵られます。(いつものこと)
ともあれ、新しいキーファインダーはプライムで翌日着、宛先すそこ様。1分もかからずで解決です。文明の勝利。
問題は翌日。 あのすそこ様のことだから荷物が届いた瞬間の「着いたよ電話」が、確実に来る。 というわけでわたし、配達予定時間帯、スマホを機内モードにして避難しました。わたしは安全な空の上なのよ。飛んでないけど。
ちなみにこの避難、無責任な音信不通ではないですから<(_ _)> 機内モード中は圏外扱いで、電話はそのまま留守番電話(契約済み)につながります。用件があれば、残せる。 さらに地上に戻れば「不在着信がありました」のショートメッセージ通知が届くので、誰からかかってきたかも全部わかる。つまり、大事な連絡を取りこぼす穴は、どこにもない。文句は言わせねーよの態勢を万全に整えた上での、空の旅です。
(なお普段から詐欺電話・詐欺メール対策で電源を切りがちな生活でもあるので、「電話に出ない」ことへの正当な理由の在庫は、常に切らしておりません)
で、翌日。機内モード解除後、案の定、「不在着信がありました」のお知らせが2件😓 6月29日、15時44分と15時45分。1分おき。発信元は、すそこ様の携帯番号。

そして留守電には——何も入っていませんでした。
なお、キーファインダー2号機に対する「ありがとう」は、この記事を書いている時点でゼロです。品物は届いてる(不在着信2件が証拠)のに、お礼はない。 だんなちゃんへのLINEもない。
この「6月28日」を、しっかり覚えておいてください。 こちらは電話に出て、用件に対応して、圧まで浴びて、翌日には品物を送っている。当然、代金はこちらもち。それでもお礼はゼロ。——この事実が、次の7月の話で効いてきます。
ちなみに、ここで当ラボの観察メモをひとつ。今回、接触の口実になったのは「わたしの残置物」でした。5月8日の工作材料(→第10話)に続いて、今度はキーファインダー。家の中からわたしに繋がる物を発掘して、それを窓口に接触してくる運用、これで2例目です。
そして7月に入ります。第2波は、電話じゃなくて——スタンプから始まりました。
7月2日〜4日|第2波は「こんばんは」から——LINEのリレー
7月2日、21時17分。すそこ様から、だんなちゃんのLINEにメッセージが届きます。
だんなちゃんは翌朝、窓口運用どおりの返信。 責めず、騒がず、丁寧に。
すると午後、長文が3連投で届きます。

老老世帯の現場からの、実況中継です。
迷惑メールの選別ができず、消してはいけないものまで消える。探し物だけじゃなく、消し物まで日常になっちゃってますな。 とりあえず、返信に困る内容、返信を必要としてないものに関しては、反応したら思うつぼなのでスルーしちゃいます。
——で、話がここで終われば、しみじみした回だったんですが。

翌朝。7月4日。
すそこ様からの怒涛のLINE。 よくみると時間がわかれてるのよね~・・・ 早朝の4時16分・17分・19分
そして、お得意のみーぬちゃんへの誕プレアピール攻撃。9時56分・57分 返信後に、16時32分
ちなみにこの間の9時24分。 ウニ男さんからだんなちゃんへ、こんなものも届いてました。

「まこと💗 お母さんに電話しなさい」
命令文に、ピンクのハート。用件は昭和の業務命令、装飾は乙女。このミスマッチ。 ウニ男さん、辞書登録でもしてます? いつも、まことの文字の後には100%💗がついてきてますけど・・・
そして、スクショをよく見ると、もうひとつ観測できちゃうんだよね。このメッセージ、個人トークで来てない。 ウニ男さんが新たにグループLINEを作成し、だんなちゃんを招待して、そのグループから送信されてる。一言送るだけのために、建物を一棟建てちゃってる。
御年88歳。使い方がわかっていないのに、機能を使いこなそうとする。——このこわさ、伝わります? すそこ様もそうだけど、このお方、いつまでも自分は現役バリバリだと自分はなんでもできる!って本気でそう信じて疑ってないんです。 使いこなしてくれるならまだしも、大抵は勝手にいろんな余計なことをして取り返しのつかない事ばかりしちゃってる。で、逆切れしてきます。
思い出してほしいのが、さっきの「お父さんが片っ端からメールを削除」事件。 当初は、すそこ様の取り繕いかな? ウニ男さんに罪をなすりつけてるんかな?と思ったりもしたけど、恐らくは実際に起きている現象なんだろうね。 88歳が、わからないまま、触る。消える。作られる。あの家のスマホ環境では、何が起きていても不思議じゃない。すそこ様のスマホをウニ男さんが触って何かしている可能性も、普通にあるな、と。
気づきました? 6月28日は、電話のリレーでした。すそこ様→カツオくん→ウニ男さん。 7月頭は、LINEのリレーです。すそこ様→ウニ男さん→そしてこの後、カツオくんへ。
手段が変わっても、布陣は同じ。「嫁と息子に連絡させる」というミッションのために、家族全員がリレー要員として順番に投入される。 この運用にはもう驚きはないし、違う意味の怖さはあるけれど、連携だけは本当に見事だと思います。
並行して、着信ラッシュ第2波も発生。今度も発信元にカツオくんが混ざっていたので、電話には出ず、いつものLINEルートで用件を確認しました。すると出てきたのが、まずこの案件。
7月4日|かかってこなかった電話
カツオくん経由で届いた、すそこ様からの伝言。「今日、お母さんがみーぬちゃんに電話をかけたのに、折り返しをくれないと、かなり悲しんでいる」と。
念のため、わたしのスマホを確認してみるも。 その日の着信、ゼロ。留守電、ゼロ。SMS、ゼロ。 あれ? 今日は地上にいたけど?
かかってきてない電話の、折り返しを求められてるーーー

念のための、さらに念のため。6月28日の章で書いたとおり、わたしのスマホは機内モード中の着信も、後から「不在着信がありました」の通知で全部わかる仕組みです。留守電も契約済み。つまり、こちらが空の上にいようが電源を切っていようが、かかってきた電話が記録から消える経路は存在しない。着信ゼロは、確定です。
番号の押し間違いか、別の日の記憶と混ざったのか。そこは、わかりません。ただ当ラボとして記録しておきたいのは、第7話でやった「着信の答え合わせ」との対比です。あのときは、実在した電話(カツオくんのSOS着信)を、わたしがパワーゲームだと誤読した。今回は、実在しない電話を、かけた側から主張されている。
では、すそこ様の中で、この矛盾はどう処理されているのか。当ラボの推測はこうです。 「お父さんが、全部消してしまった」。 ——7月3日のLINEで報告された、あのメール全削除事件。あれが、すそこ様の中では「かけたはずの電話の証拠が残っていない理由」まで兼ねているんじゃないか。何かの辻褄が合わないとき、説明がぜんぶ「お父さんが消した」に着地する。万能の帳尻合わせカードです。 そしてこのカード、厄介なことに——先ほどのグループLINE事件のとおり、半分は実話なんです。ウニ男さんは本当に、わからないまま触って、消す人。だから物語に、本物の説得力が宿ってしまう。
誤解のないように書いておくと、これは意図的な嘘というより、症状が編む物語だと、わたしは思っています。 記憶に穴があけば、人はその穴を、手近な材料で埋める。ただ——その物語が今回もきっちり「嫁が冷たい」の方向に都合よく編み上げちゃうのよね。
だんなちゃんの返しは、事実の報告と窓口の再提示だけ。責めず、騒がず、燃料は投下せず。

7月4日 夜|圧メッセージの解剖——「連絡するんが嫌か?」
その夜、カツオくんから続報が来ます。通知を見た瞬間、正直、身構えました。

きたか。いつもの恫喝メールが。
なにせ「みーぬちゃんは鎌村家の嫁じゃろうが!!」(→第5話)の人ですからね。 で、読んでみると——確かに、圧はある。
「そんなに連絡するのが面倒くさいんかな」
「連絡するんが嫌か❓」
棘、健在です。
ここで、こちらの内心を正直に。
いや、この前、電話しましたよね? 6月28日。そちらの三者連続着信にちゃんと応答して、キーファインダーをすぐに手配して、翌日にはプレゼントとして届いてますよね? ついでにすそこ様の長電話&愚痴まで浴びた、あの日。あれから2週間も経ってないんですけど。「連絡してこない」の体感時計、どうなってるんでしょうか。
”こちらから連絡せんと繋がらないってこと?” ⇒お、またしても正解なんですけどね 笑
だけど、解剖してみるとどうも今までとは違って様子がおかしい。 先ほども、「なるべく、出てやってくれんかなぁ」――命令じゃなくて、「かなぁ」
「それぐらいはしてもいいんじゃないかな」――恫喝じゃなくて、提案
極めつけ。「毎日とか週に何回とか言わんから、月に一回くらい」――頼む前に、自分から値下げしてる。
昔のカツオくんなら「毎日連絡せんかい!!」の一択だったはず。それが、先に譲歩を差し出してから、頼んでくる。怒りの棘は残ってるのに、文法が「要求」から「依頼」に変わってるんです。
そして地味に一番びっくりしたのが、冒頭の「おつかれ。その様に伝えとく。」。 こっちは直前に、おかんの主張と事実が食い違う(着信記録ゼロ)と返してるんですよ? 昔なら「母親を嘘つき扱いか!」の着火案件です。それが——伝えとく、で終わった。
この折れ方の正体、わたしにはなんとな~く…わかります。経験者なので。
認知症の家族を持つって、出口のないトンネルに入ることなんだよね。そして何より、一番最初がしんどい。「まさかうちの親に限って」が崩れていく音を毎日聞きながら、言ってもしょうがないとわかってるのに、「お願いだから正気に戻って」と思ってしまう。あの時期。真っ暗闇のトンネルを手探りしながら進むしかなくて、いつこのトンネルから抜けられるかわかんなくて漠然とした不安に押しつぶされそうになる。
彼はいま、まさにそのトンネルの入口に立ってる感じだからね。
だから、圧が折れてきたのは「性格が丸くなった」んじゃないと思う。圧を張る余力ごと、現実に持っていかれてる。それでも「連絡してやってくれんか」と頼んでくるのは、前線からの、悲鳴の混じった業務連絡。 ひとりじゃ絶対に無理だから、とにかく弟夫婦に縁を切られたら困るの本音もあるんじゃないかな・・
だんなちゃんの返信(中の人はわたし)
で、返信はこう組みました。

「面倒くさいんかな」の餌には、触れない。 月イチ連絡は了承。近況はこちらから送る。 ただし一言。「こっちがずっと言い続けている免許返納や施設入所の話が、一向にすすんでない事実がある」 締めは「無理せんようにな」
棘は拾わない。頼みは受ける。事実は引かない。労いは添える。 前線に立ってる人にまず必要なのは、圧の分解よりも労いだから。「おつかれ」から入ってきた兄には、こちらも言葉の選び方で応えないとね。 18時18分、送信。
21分後。
18時39分。カツオくんから返信が来ます。

7月13日から1週間の有休。後見人、相続、永代供養墓、マイナンバーの手続き予定。施設見学は行ければ行く。ケアマネさんとはちょくちょく電話で話してる。——という事務連絡の中に、なんの前触れもなく、一行。
「親父は免許返納済み。」
え、まって。 済み!? 済みって何!? いつの間に!?
思い出してください。第8話で、ウニ男さんはベッドから叫んでたんです。「免許証がないと身分証明書がなくなるから返せれんのじゃ」と。わたしたちが何年も前から散々言い続けて、1ミリも動かなかった、あの案件。それが——終わってた。
しかもこの報告、だんなちゃんが「一向にすすんでない」と指摘してから、わずか21分後に届いてるのよ。 指摘された瞬間、指摘の中身のひとつがもう過去のものだった。ドヤ顔もなく、武勇伝もなく、永代供養墓とマイナンバーの間に挟まれて、事務連絡の顔をして。

う・・ うそでしょ? マジ???
第9話の締めで「たった一行」と書いたのは、これのことです。一通のLINEの中の、たった一行。 やると言ったことを、やって、済んだから一行で書く。 「俺がやる」は、本物でした。
メッセージの最後が「で大丈夫かな❓」なのも、じわじわきます。大丈夫どころか、満点です。
裏方研究班、始動
前線がここまで動いてるなら、裏方も全力を出すだけです。
元旦に決めた役割分担どおり、わたしは情報提供者として、手続きウィーク用の資料を作ってカツオくんへ送りました。司法書士相談に持っていくものリスト、司法書士に聞くことリスト、施設見学で見るポイント集。父の介護で得た知識の在庫(→第2話)、ここで全部使う時が来ました。
送るときに添えたのは、「これはあくまで参考資料くらいの立ち位置で。お兄ちゃんはお兄ちゃんで考えてることもあるだろうし、譲れないところもあると思うから」。 前線の主導権は、前線に。裏方は補給に徹する。それが今のところ、一番うまく回ってます。
(このリスト、義家族の施設探しや後見の相談を控えてる方には使えるはずなので、いずれ整理して別記事にしますね)
一方そのころ、深夜23時34分
——と、前線と裏方のいい話で終わりたいところなんですが。当ラボは観察機関なので、同じ週に記録された、もうひとつの現象も報告しておきます。
深夜23時34分。すそこ様から、だんなちゃんのLINEに着信。
文章は、なし。 届いたのは、スタンプ1個。
「SOS」の札を掲げて泣いてる、女の子キャラのスタンプでした。

災害は、起きてません。用件も、ありません。現地は平常運転。 ちなみにすそこ様、自力ではスタンプひとつ入手できない人です(操作スキルの現在地はエピソード0参照)。お気に入りのキャラのスタンプセット——おそらく、ショップでLINEスタンプ使い放題のプランにでも入らされたってところなんだろうな。 本来は災害時に家族へ安否を伝えるための防災スタンプ——の中から、「無事です!!」でも「だいじょうぶです」でもなく、SOSを選んで、深夜に、無言で。
本当にSOSを求めてる人が、冷静にLINEスタンプの中から、SOSスタンプを探し出すことなんてできないと思うのは、わたしだけ?(-_-;)
月がわからなくなっても、どうやって人を動かすかは、わかる。認知症でも、こういう知恵は最後まで残ったりするんで(少なくともすそこ様の場合は)。 かわいい代弁キャラに泣いてもらうことで、自分は一文字も打たずに感情圧をかける手法です。
こちらの対応は、朝まで気づかなかったことにする。安否はカツオくんルートで確認済み。設計された信号には、設計どおりに反応しない——防波堤のお仕事です。
変わった人と、変わらない人
同じ日に届いた、2つのLINE。
片方は、事務連絡の中の一行で、積年の宿題の完了を告げてきた。 片方は、一文字もなしで、深夜にSOSの札を掲げてきた。
人は、変われる。役割と情報さえあれば、「期待できない応援団」が前線代表になる。 そして人は、変わらない。症状が進んでも、人を動かす文法だけは最後まで手放さない。
このブログで1年近く書き続けてきたことの答え合わせが、スマホの通知欄に2つ、並んでました。
——なんて、綺麗にまとめてみたけど。 現場は全っ然、終わってません。むしろここからが本番です。
さて。来週から、カツオくんの手続きウィークが始まります。後見人、相続、永代供養墓、マイナンバー、そして施設見学。あの家の宿題が、いよいよ一気に動く一週間。
その結果は、また観察して、記録します。 (つづく)
