~“よくしてくれる”の罠と、空気を読む女と義実家の不文律~

みーぬ

「連休はすべて実家に帰ってくるのが当然」
「連休の間は家族で過ごすのが当たり前――

…って、誰が決めたの? いつから?
婚前契約でも交わしました? 契約書あるなら見せてもらっていいですか?

はっきり言っておきますけど、
全部、私の優しさありきで成り立ってたってこと、自覚してます???

今回はそんな**“帰省搾取”の原点**と、気づかぬうちに「唐揚げ詰めロボ」へと変貌していった私の、魂の叫びを記録します。


すそこ王国の不文律:誰が決めた?“帰省の掟”

まことくんが私にお願いをしたことなんて一度もない。

たとえば結婚前に、こんなふうに言ってくれてたらどうだろう。

「うちの親、ちょっと変わってて…。
連休中は全部帰らないと納得しないんだ。
申し訳ないけど付き合ってもらえないか?
言う事聞いてればそれなりによくしてくれるし。
ただ反抗すると100倍返しがくるから…」

…って言われてたら、たぶん結婚してなかった。(かも?)
でも、言ってくれてたら、心構えもできたし、対策だって立てられたかもしれないのに!!って思わずにはいられない訳よ。

実際にはそんな前情報は一切なく、

だんなちゃん
だんなちゃん

「おかんはすごい人だから! 人格者!
気を遣うような人じゃないから心配いらんよ!」

と、むしろ大絶賛していたよね、まことくん。

そして気づけば、
「連休=義実家」が、誰にも明言されないまま“当然”の掟になっていた訳。

そう、これはもう**“不文律”**。
言葉にされていないのに、はじめから決められているという空気があったんだよね。

あえて言葉としても言わないし、鎌村家としての掟が額縁に入って飾られてるわけでもないけど、なんだかねぇ…
最初から決められてたかのように堂々とした存在感でたちはだかってんの。

それはもう当たり前のことだからの前提で動いていて、なんでそうなってるかの理屈なんて必要ない。そういうものだから、というただそれだけの理由だけしかない。
反論なんて許されず、逆らえば容赦ない仕打ちが待っている。
けど、それも何らかの罪悪感でコーティングされていて、どうやっても私が苦しむ構造なのよ。

そしてこの不文律は、私のように**“空気を読む女”**にとっては、
むしろ“読むほどに逃げられない檻”になってしまう。
しかも、立場が弱く、誰も味方がいない中で、よりにもよって権力を振りかざすタイプの年長者たちに向けて、異を唱えることがどれだけ難しいことか。 
どれだけ、空気を読めない女がうらやましいことか・・・

郷に入れば郷に従え。って、こっちも予め覚悟はしてんのよ。
だけど、それならそれで、不文律じゃなくて、ちゃんと説明してください!
でも、「郷のルール」は説明すらされず、察することだけが求められる。

話し合いというか、お互いに譲り合って、妥協点を見出していけばいい関係が築けてお互いに大切に思ったり、もっと近い関係になれるのに…
わたしは、今までいろんな妥協点を見つけようと一方的に中傷することなく私ら側が折れて努力してきたけど
あの人たちは、それすらも許さず、一方的にこちらの人格を否定して責め立ててくる。
だからはっきりいって、あの人たちは自業自得でしかない。自分たちが自分たちの首を絞めていることに全く気付いてないのだから、本当にめでたい人たち。


嫁=戦国人質説:郷に従って命削られる件

「嫁」って、世間が思ってる以上に**完全なる“人質”**なんですよ。

敵陣に丸腰でひとりで乗り込んで、
「家族と思ってるよ〜」とニッコリ迎えられながら、
心のどこかではずっと――

みーぬ
みーぬ

いつ追い詰められるか分からない…

そんな緊張感を抱えて生きてる。

優しくされても甘えられない、
信頼されても心を開けない、
親みたいに接してと言われても、私は赤の他人で、あなたたちには何の感情もない。
ある日、突然に知らない人から心の距離感を勝手につめてこられても違和感しかない。
だって、信頼できる人かどうかは、なんとなくにおいで感じますから・・・。
なんの見返りも期待しないような仏のような人たちではないですよね?

そして唯一の味方であるはずの夫が、

だんなちゃん
だんなちゃん

「実家に行けば楽できるだろ?」

と平気で言ってしまうほど、世間とのズレがあるとき――

嫁は、孤立無援になる。

あなたが味方にならないでどーすんの??


善意で息ができない:よくしてくれるって誰基準?

世間から見たら、すそこ様は「気が利く、いいお姑さん」。
でも実際は――

  • 歯ブラシとお茶碗とお箸はお客様用ではなく、家族の棚に当然のように並べられてる
  • ピチピチサイズの部屋着が用意されてる(なぜチビTサイズ?)
  • 「エアコン買ったから快適じゃろ?」と恩のようにアピールされる
  • 持参した私物に対して「せっかく用意したのに。おかあさんの買うたもんは気に入らないんじゃな」と遠回しな文句
  • 私は「お嫁さんに誕生日プレゼントを贈ると決めてるんよ!」と宣言され、遠慮しても怒られる誕プレ地獄。

さらに極めつけは、洗濯カゴ問題

私の下着が、男性陣のいる部屋に干される羞恥プレイつき。
洗濯は自宅に持っていって洗おうとすると、水くさいといってそれも許されない。
その後に待っているのは、

姑すそこ
姑すそこ

「姑に洗濯してもらってるのに、みーぬちゃんは礼も言わん」

姑すそこ
姑すそこ

「それに、布団も用意してもろてんのに、お礼も言わんなぁ」

…って、どのタイミングで言えと?

干すのは私もやってるし、洗ってるのは洗濯機だし、
使用料の感謝コインでも必要なんですか?

布団を敷いといたよーって毎度言われるから、「すいません。ありがとうございます」とは言ってる。帰る時もちゃんと畳んでる。だけど、すそこ様的にはおそらく帰る時に、一言言えやってことらしい。
こっちはせんべい布団で身体中痛いし、掛布団は重くて金縛りにあうがごとく寝苦しい・・・のに、ホテルにも泊まらせて貰えないのに、ありがたやーってなんで拝まなきゃならんの??

“よくしてくれる”っていうけど――
それ、誰基準の“よさ”なの?
そして私は、その“善意”にどれだけ縛られてきたんだろう。


唐揚げ詰めロボの作法:愛などないアシスタント地獄

私に任された義実家の“大晦日の主な仕事”とは:

  • おせち用の唐揚げを重箱の三段目に詰める
  • かまぼこを切って並べる
  • 重箱に入りきらない分を大皿に盛る

…以上。
火を使う作業もなければ、味付けもなし。
ただひたすらに並べるだけ。

でもこのために、大晦日に帰省することを“義務”のように強要される。

まことくんが「元旦の朝に帰る」と言っただけで、
カツオは私に向かって激昂。

「なんであんたも来んのじゃ!!」
「手伝わんとはどういうことだ!?」

……私がしてるの、唐揚げを重箱に詰めてるだけなんですけど??
おせちの中身も、すそこ特製の惣菜の品ばかり。
しかも、出来上がったものを詰めるだけ。なのに。

私だけ前乗りを求められ、
「嫁の役目を果たせ」と怒鳴られる。

わたしが、”いつも帰った時にはもう全て作られてて、私はお重に詰めるだけだから”と分からずやのカツオに言えば、

「それだったら、もっと早く来ておかんの味をみーぬちゃんが引き継げばええじゃろーが!」

だったらまず、私が何もやらせてもらえていない現実を見てもらえますかね?
カツオ氏にしてみれば、何より大事なのはおかんの味。誰が作っても一緒だからそう言うんだろうけど、それはねぇ… 残念ながら門外不出。すそこ様は自分にとって代わられるのがとてつもなく耐えられない人なんですよ・・・

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尊厳のミルフィーユ崩壊:かわいがりという名の呪縛

「嫁は可愛がられてなんぼ」
「家族として迎えてるんだから幸せでしょ?」

って、誰の幸せ基準なんですかね?

日中は朝から晩まですそこ様の無限おしゃべりにつき合い、
夜は夜で音が筒抜けの部屋で寝かされ、私の轟音いびきを義家族から責められる羞恥をさらす

家族旅行でも「一部屋でええじゃろ」と言われて当然のように押し込まれる。
・・・確認されたようで、されてない。
反論すれば恩知らず。
文句を言えば角が立つ。

マニピュレーターが使う“言い逃れの設計図”は完璧で、
私は見えないテーブルの下で、静かに拳をふるふる震わせるくらいしか反応できないのが切なすぎるんです・・・


結び:これは、すそこ王国に潜入していた「私」の記録です。

笑顔で「そうですね〜」って言ってりゃ怒られない。
でも、私は確実に――限界のメーターが振り切れていたのよ。

“空気を読む”ことで生き延びてきた私だけど
その空気に飲み込まれ、不文律という名の圧力に潰されて、私の心はぺしゃんこ。

これは、義実家という名の異国、
その文化・戒律・“かわいがり”と“善意”という名の呪縛の中で、
少しずつすり減らされていった「私の尊厳」の記録です。

でも、これを書ける今の私は、
もう“唐揚げ詰めロボ”じゃない。

この記録は、すそこ王国に人質として潜入していた元・嫁戦士からの報告書です。

次の記事はこちら
「帰省という名の強制送還」〜罪悪感と布団とゴルフと〜
「帰省という名の強制送還」〜罪悪感と布団とゴルフと〜
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みーぬ
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観察系記録ライター
義母との複雑な関係をきっかけに、 “家庭”という名の舞台に仕込まれた違和感を見逃さず、 観察・分析・記録を始めました。 このブログでは、 心を守るための言葉を綴っています。 最初は、誰にも言えない気持ちの吐き出し。 でも、記録しながら自分の感覚を取り戻し、 今は“自分で自分を守れる言葉”を紡いでいます。 私にとって「書くこと」は、 日々のズレや不安から自分を切り離す、小さなサバイバル術です
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